内装編 ②壁
ポリシー : 目に優しく
なんと言っても 家の中にいて一番視界にはいるのが壁面です。けばけばしい色だったり、色々なデザインが入り混じっていたりすると落ち着きません。ですから明月社の家では、壁面はシンプルそのもの。また、他の部分でもそうですが、テカりを押さえることが重要です。ビニールや樹脂などの艶を見せないようにして、光が拡散する自然素材を使います。
和紙
明月社が一番よく使うのが、和紙です。壁や天井の8割くらいはこれです。機械漉きですが、繊維の長い和紙なのでとても丈夫です。写真をクリックするとメーカーの「四国わがみ」のホームページにリンクしています。製造工程の連続写真などもあり面白いです。
お値段もフツウのビニールクロスに毛が生えたくらいで使えます。漆喰や板壁に比べると、数分の一。これは魅力です。
撥水性はないので、コーヒーなどをこぼした時はとれません。張り替えるほどではない時は、昔の障子のように気に入った形に切った紙を貼っておく人も多いようです。
漆喰
和紙の弱点は防炎性の認定がないことです。なので、キッチンと一体になったリビングでは使えないことがあります。そんな時に活躍するのが漆喰です。漆喰の効能を語り始めるとこの小さなコーナーではおさまらないので、ここでは省きます。
内装用の漆喰は非常にたくさん種類がありますが、最近はこの商品をよく使っています。これもクリックするとメーカーのホームページにリンクします。効能や成分についても書いてあります。
一般的には漆喰は左官屋さんがコテでぬります。こういう薄塗り型の製品は、ペンキ屋さんがローラーで塗ることもできるので、コテ跡デザインにこだわらなければ比較的安価にすることができます。
板壁
要望があればこういう部屋も作ります。ただしこれだと山小屋風になってしまうので、4面のうち1面だけ板壁というパターンもあります。
上が横貼り、下が縦貼りですが、横張は緩やかなイメージに、縦貼りは締まった空間になります。狭い廊下をあえて縦貼りにすることで、特別な場所になったりします。
板壁の場合は節があるかないかで大違いです。横張のほうは節あり、縦貼りは節無しです。その中間で、1枚あたり小さい節が2個くらいの上小節というランクもあります。
杉の木はできたての時は写真のように赤い部分と白い部分のまだらがはっきりしています。しかし徐々に日焼けして3年くらいでほとんど気にならない程度になります。
壁紙は背表紙
本好きの人にとっては、背表紙は精神安定剤のようなもの。実は私もその仲間です。なので、リビングの壁一面を本棚にするというのは良くやるデザインです。カッコよく並べるもよし、ごちゃっと詰まっているのもよし。
専用の図書室を作ったことも何度かありますが、できればリビングや廊下などに一覧性をもって並べておくのが、私のお気に入りです。